Shinakosan is Okinawan

1981年沖縄市生まれ、那覇市(のはずれ)育ちのウチナーンチュ。言語復興と脱植民地化が研究テーマ、琉球弧がフィールド。学生時代にルイジアナとハワイとロンドンに少し住んであとはずっと沖縄、時々旅人。琉球犬と暮らすのが夢、好きなそばはゆし豆腐そば。ビールとワインと泡盛があればだいたいハッピー。

ある台風の日

台風迫る知事選前のある日、お気に入りのバインミー屋さんでテイクアウトのランチをオーダーして車内で出来上がるのをで待ってたら、知らない女性がニッコリ笑って窓をコンコンしてきた。

 

デニーさん負けそうだからお願い入れて」と言われ「私も応援してるよ、厳しいという声もあるけど大丈夫よ最後まで頑張ろうね」と返した(見ず知らずのヤマトンチュに「負けそうだから入れて」と言われて入れる人いるのかなってすごく構えてしまった)。

 

そしたら畳み掛けるように「若者がみんな何も考えてない」と言うから「いや、私は大学で教えてるけど何も考えてない若者はいない」と返すと「私も大学で教えてるけど沖縄に米軍基地専用施設は7割あるのは知ってても普天間飛行場が沖縄にある基地の5割くらいに思ってる若者もたくさんいる」とか言われ「それはあなたが教えなかったからじゃないの」と返したら「私たち大人は貧困や勉強できない子を置き去りにしてきたのかも」とか言うので、なんか、なんか、なんかちがーう、という気になりました。

その日からずっと悶々としてて、夫にだけは話してたけど、デニーさん応援してる人同士だしきっと私の思い違いかなと胸にしまってたけど、この記事見てあーやっぱりーと。取材もせず若者チームをエリート少数精鋭と言ってのけたらそれは彼女が見た数人を彼女がそう捉えたのだろうけど、若者チームは百数十人のネットワークでもありそれを無視して一部に脚光を浴びせた上で的外れなストーリー描いたら、それこそ生まれるのは若者の分断くらいじゃないのかな、と。

 

本当に残念な感じがしました。沖縄経験の少ないヤマトンチュだとしても自分が教えてる大学生や周りの若者をああいうふうに蔑んで見るとかもちょっとないなーと思った。ヤマトンチュが理解できるエイエイオーしてる沖縄人を演じない限り評価されないということなのだろうけど、今回の若者チームはそのピクチャーを意図的に見事にずらしたわけなのにそれが無視されてるのもびっくりしました。いつかまた会う機会があればちゃんと話したいな。

 

 

琉球大学講師の山本章子さんによる沖縄知事選での若者の投票行動分析
https://okiron.net/politics/916/