Shinakosan is Okinawan

1981年沖縄市生まれ、那覇市(のはずれ)育ちのウチナーンチュ。言語復興と脱植民地化が研究テーマ、琉球弧がフィールド。学生時代にルイジアナとハワイとロンドンに少し住んであとはずっと沖縄、時々旅人。琉球犬と暮らすのが夢、好きなそばはゆし豆腐そば。ビールとワインと泡盛があればだいたいハッピー。

日本共産党の皆さんへ

 

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日本共産党の関係者や支持者の皆さん、
あるいは一度でも共産党の候補者に投票したことがある皆さんへ

東京の小金井市議会に一つの陳情書が出されました。タイトルは「米軍普天間飛行場の県外・国外移転を国民全体で議論し、公正で民主的な手続きを経て決定するよう求める陳情」この陳情書には二つのことが書いてありました。

①名護市辺野古新基地建設を直ちに中止すること
②代替施設が必要なら全国の自治体を等しく候補地にして
 当事者意識を持った国民的議論を行うこと

陳情書は賛成多数で採択されたのに、共産党市議団が手のひらを返したことにより陳情に基づく意見書案の提出が見合わされることとなりました。理由は次の二つです。

①この陳情書は国内移設を容認する内容で共産党の立場と異なる
②陳情に賛成した共産党市議団の態度は間違っていた

私は共産党の皆さんは二つの意味で大変酷いことをしてしまったと思ってます。一つ目に、当初陳情に対して理解を示し賛成しながらも提案書の段階で態度を変えたことです。「本土移設を選択肢としてしまう」という懸念があったそうですが、それについては陳情者が事前にしっかり説明しています、だからこそ最初共産党市議団も納得し採択に至ったと思います、彼らが意味もわからず賛成するはずはありません。

この手のひら返しは党本部の指示によるものだと聞いています。地方の共産党には自由に議論し決定する権利がないのでしょうか。これだったらやっていることは「辺野古のへの字も言わないように」と命令した自民党や、辺野古新基地建設に反対してきた公明党沖縄県本部を寝返らせた公明党となんら変わらないのではないでしょうか。

二つ目は共産党の立場や陳情書の解釈についてです。陳情書には具体的なプロセスまで書いてありました。

辺野古新基地建設を中止し、普天間飛行場の運用を停止する
②本土の全自治体を普天間代替施設の候補地にする
③米軍基地や代替施設の必要性を国民的に議論する
④必要という結論なら、公正で民主的な手続きで決定

この考え方は玉城デニーさんが先の沖縄県知事選で当選した際のインタビューで話していたことと重なります。

普天間飛行場は閉鎖・返還こそが道理。代わりに新しい場所を作れというなら、どうぞ日本が全体的に考えてどこに持っていくか考えてください。多くの国民がいらないというなら、米軍の財産はアメリカに引き取っていただく」

これが私たち沖縄県民や私たちが選んだデニー知事の意見です。私は日本中の共産党の皆さんがデニー知事の誕生を喜んだのを知っています。それなのに沖縄県民やデニー知事の意見の都合の良い部分を抽出し、都合の悪い部分は黙殺してしまうのでしょうか?

小金井市共産党市議団が手のひらを返してしまったこと、日本共産党本部が全国で基地問題を議論するチャンスを握り潰そうとしてしまったことに私は怒っています。共産党は本当にこれでいいのでしょうか?共産党を支持する皆さんはこれでいいのでしょうか?

私は絶望的な気持ちになりました、
しかし、まだ間に合います。

意見書は「見送り」となっているので「12月議会で可決」の可能性がまだ残っているのです。小金井市共産党市議団の皆さんこれをきっかけにもう一度考え直してください。そして日本中の共産党の皆さん、その支持者の皆さん、一度でも共産党に入れたことのある皆さん、一緒に考えませんか?